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HubSpotの使い方を解説 基本機能と活用法

小向雄大

小向雄大

小向雄大
執筆者:小向雄大
早稲田大学卒業後、新卒でITベンチャー企業に入社。社長直下の経営企画部門の立ち上げを担い、ゼネラリストとして業務に携わる。その後、大手不動産ベンチャー企業の経営企画、博報堂DY傘下エージェンシーで自社マーケティングおよびクライアントへのコンサルテーション業務に従事。ハブワンにRevOpsとしてジョイン。 HubSpot歴7年目。

現代のビジネスでは、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど、さまざまな業務をス連携させることが求められています。しかし、異なるツールを使い分けていると、データの分断や業務の非効率が課題となることも少なくありません。

そんな課題を解決するのがHubSpot(ハブスポット)です。HubSpotは、顧客管理(CRM)を軸に、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなどの各領域を統合的に運用できるプラットフォームを提供しています。本記事では、HubSpotの基本的な特徴や導入メリット、主要機能について解説します。

HubSpotとは?基本的な特徴とメリット

HubSpot(ハブスポット)は、企業のマーケティング、営業、カスタマーサクセスを統合的に管理できるプラットフォームです。顧客情報を一元管理でき、各領域の連携がスムーズに行え、顧客への対応に一貫性を持たせることができます。

 

HubSpot.jp

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

HubSpotの基本的な特徴

HubSpotは、直感的なインターフェースで専門知識がなくても簡単に操作可能です。

無料で利用を開始できるため導入のハードルが低いことも魅力となっています。有料プランによって、ノーコードCMS、マーケティング、営業、カスタマーサクセスといった機能を追加していくことができ、必要な機能を必要な分だけ有料化していけるスケーラブルな料金プランが用意されています。

HubSpotを導入するメリット

HubSpotを導入するメリットは、顧客情報を一つのツールで一元管理できることです。

顧客情報が一か所に集約されることで組織全体で同じデータにアクセスできるため、顧客の情報や状況の共有が容易になると同時に、複数のツールを使い分ける手間を省くことができます。

各領域のデータは、レポート機能で可視化し効果測定・分析によりさらなる改善につなげることができます。

また、自動化の機能により、マーケティングや営業、カスタマーサクセスの業務プロセスを効率化することが可能です。

ポイント

  • 顧客情報の一元管理で対応に一貫性を持たせられる。
  • 各データのレポーティングが可能。
  • 自動化の機能で業務を効率化。

HubSpotの主要機能と使い方

HubSpotは、CRMを軸に6つの主要なハブ(Hub)に分かれています。

 

Content Hub

効率的なコンテンツ管理を支援する機能。コーディングの知識がなくても、ウェブサイトの作成や編集ができる製品です。

主な機能

  • ノーコードでのサイト運用
  • ブログ管理
  • コンテンツの効果測定
  • AIによるコンテンツ生成
  • コンテンツのパーソナライズ

使い方の例

  • ノーコードで誰でも簡単に編集できるサイトで運用を効率化。
  • ブログ記事を作成して、ターゲット層にリーチしリードを獲得。
  • ブログ記事のパフォーマンスを分析し改善策を見つける。

 

Content Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

Marketing Hub

マーケティング活動を効率化し、リードの育成を促進する製品です。

主な機能

  • メールマーケティング
  • マーケティングオートメーション
  • フォーム
  • SEOとコンテンツ戦略

使い方の例

  • ランディングページを作成して商品やサービスの詳細を伝え、フォームを通してリード情報を獲得する。
  • リード情報を元に、例えば「特定の製品を購入した人」メールを送信。反応した見込み顧客を営業チームへ連携。
  • 自動化機能(ワークフロー)で、資料をダウンロードしたユーザーに向けて3日後にフォローアップメールを自動送信。

 

Marketing Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

Sales Hub

営業プロセスの効率化と売上向上を支援する製品です。

主な機能

  • CRMとの統合
  • ドキュメントのトラッキング
  • Eメールトラッキング
  • 案件ステータス管理
  • スケジュール管理
  • セールスオートメーション

使い方の例

  • 展示会後に名刺情報をCRMに登録。
  • 「初回コンタクト → ヒアリング → 提案 → 交渉 → 成約」など、自社の営業プロセスに合わせたステージを設定し、案件ステータスを管理。
  • 現在の商談状況をもとに、今後の売上予測をリアルタイムで把握。
  • ミーティング予約リンクを作成し、担当者が空いている日時を顧客が直接予約。

 

Sales Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

Service Hub

顧客体験を向上させるためのカスタマーサポートツールです。

主な機能

  • チケット管理(顧客からの問い合わせを一元管理)
  • ナレッジ記事の作成
  • 問い合わせ対応の自動化
  • 顧客専用のサポートページを提供

使い方の例

  • 問い合わせをチケットとして管理し、優先順位を設定。
  • ナレッジベースを活用して顧客の自己解決を促進。
  • 「対応完了後に自動でフォローアップメール送信」など、対応を自動化。

 

Service Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

Operations Hub

さまざまなアプリとの連携によりデータを同期し、企業の業務プロセスを統一し効率化する製品です。

主な機能

  • データ同期
  • データ品質管理の自動化
  • ワークフロー(自動化機能)の拡張

使い方の例

  • 名刺管理ツールなど、アプリのフィールドをHubSpotのプロパティに対応付けし同期。
  • JavaScriptやPythonを使用し、高度なカスタマイズが可能なワークフローを作成。

 

Operations Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

Commerce Hub

顧客への請求を支援する機能を備えたコマースツールです。

主な機能

  • 決済リンクの発行
  • 請求書の発行
  • サブスクリプションの管理

使い方の例

  • 決済リンクを発行し、メールやウェブサイト、フォームにて顧客に共有。
  • 請求書を作成し、送付・管理する。
  • サブスクリプションの設定を行い自動的に請求。

 

Commerce Hub

引用:HubSpot(ハブスポット)公式サイト

 

HubSpot導入の流れと注意点

HubSpotの導入は、事前の準備と適切な設定によりスムーズに運用を開始できます。

目的の明確化

自社の課題や目標を整理し、HubSpotを導入する目的を明確にします。

例えば、「コーポレートサイトの運用コストを下げ、マーケティングにリソースを充てたい」「マーケティングの自動化を推進したい」「営業プロセスを可視化したい」「カスタマーサクセスを効率化したい」など、目的によって、どのHubを活用するべきかが決まります。

 

適切なプラン選択

HubSpotには無料プランと有料プランがあります。HubSpotでは、各製品に「Starter」「Professional」「Enterprise」と3段階の有料プランがあるので、必要な機能を必要な分だけ導入することができます。

目的を明確化することで、機能不全やオーバースペックを起こさないプランを選定していくことができます。

また、「コーポレートサイトの運用コストを下げ、マーケティングにリソースを充てたい」といったケースでは、HubSpot for Marketersと呼ばれる「Content Hub」と「Marketing Hub」を組み合わせたプランがおすすめです。

 

HubSpot導入時の注意点

HubSpotをスムーズに活用するために、いくつかのポイントに注意が必要です。

 

目的を明確にしないと機能を活用しきれない

HubSpotには様々な製品と機能があります。導入のハードルが低いため「とりあえず導入してみる」というケースもあるかもしれませんが、機能が多すぎて活用しきれないということにならないように注意する必要はあります。事前にどの機能を使いどのような課題を解決するのか戦略を立てておくことで、こうしたことを回避することができます。

チーム内での運用設計

HubSpotでは、データの持ち方(プロパティをどのように使うか)の設計が運用上、重要になります。「どのデータを記録するか」「どのタイミングで誰がデータを記録するか」など、ルールを決めておくことで、スムーズで効果的な運用が実現できます。

自動化(ワークフロー)の設計は慎重に

HubSpotには、自動化の機能があります。自動化は人の手を介さずにフォローアップを行うなど、業務を効率化するのに役立ちますが、機械的に処理をするため設計や設定を誤ると顧客にとって迷惑になる可能性もあります。

Eメールであれば、送信タイミングやコンテンツのテストを行いながら、運用を最適化していくことが必要です。場合によっては、初期段階では業務プロセスを手動で行いつつ、軌道に乗ったタイミングで自動化するといった段階を踏むことも検討の余地があります。

 

HubSpotを最大限活用する方法

HubSpot_data

HubSpotを単に導入するだけでは、そのポテンシャルを十分に発揮できません。ここでは、HubSpotを最大限活用するための方法を解説します。

 

CRMで顧客データを一元管理

HubSpotのCRMは無料で利用でき、各Hub(Content Hub、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hubなど)と連携し、情報を共有することで業務効率を向上させることができます。

顧客データが一元管理されていることで、以下のような活用が可能になります。

活用例

  • 企業や担当者ごとに特定の条件でセグメントし、ターゲットを絞ったアプローチを実現。
  • 過去の行動履歴を記録し、営業の対応を最適化。
  • 過去の購入履歴をもとにパーソナライズされた対応を実施。

 

自動化機能で業務を効率化

各Hubの領域でワークフロー機能を活用して業務プロセスを自動化し、効率を向上させることが可能です。

活用例

  • 資料ダウンロードをトリガーにフォローアップメールを送信
  • 商談ペンディング後、直近のウェブ閲覧が急増した顧客を営業チームに通知

 

データ分析と改善

HubSpotのレポート機能を活用し、各施策の効果測定が可能です。導入効果を最大化するには、データを分析し継続的な改善を行うことが重要となります。

活用例

  • ダッシュボードでKPIをリアルタイムで管理。
  • リード獲得数や商談成立数、サポート対応時間などを可視化し改善点を把握。
  • メールの開封率、クリック率、コンバージョン率を把握しメールマガジンを改善。

 

まとめ:HubSpotは業務効率化を強力に推進するツール

HubSpotは、マーケティング、セールス、カスタマーサービスを効率化し、業務全体を一元化できる強力なツールです。その主要機能を理解し、適切に活用することで、顧客との関係を深め、ビジネス成果を向上させることが可能です。

ウェブサイトのノーコード化やワークフローを使った自動化でHubSpotを活用することで、業務の効率化が図れ、将来的なコストダウンが実現できます。

HubOneはHubSpot公式パートナーです。これまでに100社以上のBtoB企業を支援してきた実績と、10年以上にわたるHubSpot開発の経験を活かし、貴社の課題に最適な費用対効果の高いソリューションをご提案します。

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